2017中小企業診断士デジタルパンフ
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16中小企業診断士ガイドB商店街がターゲットとすべき顧客層は、今後も人口増加が見込まれる高価格の高層マンション街に居住する周辺住民である。とくに0歳から10歳の子供をもつ20歳代後半から40歳代の共働き世帯をコア・ターゲットとする。A【「事例Ⅱ」問題本文(全4ページより抜粋・要約)】B商店街は、ローカル私鉄のX駅周辺に広がる商店街である。2000年以降、B商店街周辺の環境に変化が起きつつある。それは工場街跡地の再開発である。空き地となっていた工場街跡地に高価格で販売される高層マンションが多数開発され、高層マンション街が形成されつつある。そして2015年以降も高層マンションの建築が計画されている(図1はB商店街周辺の概略図である)。同時に近年は高層マンション開発を契機とする地価の値上がりを受けて、住宅街の中高年層が土地・建物を売却し、他地域へ転居する例も増えつつある。この傾向は当面続くものと見込まれている。現在は人口の流入分が流出分を超過し、周辺人口は増加傾向にある。同時にB商店街の周辺住民の構成も変化しつつある(図2は2015年と2005年の商圏の年齢別人口である)。平成27年度第2次試験Q第1問(配点40点)(設問1) 今後、B商店街はどのような顧客層をターゲットとすべきか。代表理事への助言内容を100字以内で述べよ。図1 B商店街周辺 概略図(2015年)図2 年齢別人口分布(1) 題意のとらえ方今後、B商店街はどのような顧客層をターゲットとすべきかを代表理事への助言内容として問うている。「マーケティング戦略に関する設問」である。ここで求められているのは、「今後、B商店街がターゲットとすべき顧客層」である。解答を導くポイントは、B商店街がターゲットとすべき顧客層は、問題文および添付の図表にヒントが書かれているので、正しく読み取って答えることである。なお、本設問で答えたターゲット顧客層は、続くすべての設問に関係してくるので正しく導くことが求められる。(2) 解答の導き方・書き方B商店街がターゲットとすべき顧客層について書かれている箇所をみていこう。問題文には、「2000年以降、B商店街周辺の環境に変化が起きつつある。それは工場街跡地の再開発である。空き地となっていた工場街跡地に高価格で販売される高層マンションが多数開発され、高層マンション街が形成されつつある。そして2015年以降も高層マンションの建築が計画されている(図1はB商店街周辺の概略図である)」とあり、高層マンション街が形成されつつあり、今後も建築が計画されていることがわかる。さらに続けて、「同時に近年は高層マンション開発を契機とする地価の値上がりを受けて、住宅街の中高年層が土地・建物を売却し、他地域へ転居する例も増えつつある。この傾向は当面続くものと見込まれている。現在は人口の流入分が流出分を超過し、周辺人口は増加傾向にある。同時にB商店街の周辺住民の構成も変化しつつある(図2は2015年と2005 年の商圏の年齢別人口である)」とあり、周辺の一般住宅街に住む住民は減る傾向にあるが、高層マンション街に移り住む住民のほうが多く、周辺人口は増加傾向にあることがわかる。これらの内容からB商店街がターゲットとすべき顧客層は、“今後も人口増加が見込まれる高価格の高層マンション街に居住する周辺住民”ということになる。さらに、添付の「図2 年齢別人口分布」をみていくと、2005年と比較して2015年のほうが増加している年齢層は、20歳代後半から40歳代の層とその子供の世代である0歳から10歳の年齢層が顕著である。社会全体の傾向として女性の社会進出を考慮に入れると、“0歳から10歳の子供をもつ20歳代後半から40歳代の共働き世帯をコア・ターゲット”として指摘することができる。これらのことから解答例として、“B商店街がターゲットとすべき顧客層は、今後も人口増加が見込まれる高価格の高層マンション街に居住する周辺住民である。とくに0歳から10歳の子供をもつ20歳代後半から40歳代の共働き世帯をコア・ターゲットとする”ことを導いている。

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